菊ノ上流とは

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菊ノ上(きくのえ)流は、初代菊ノ上鳴脩(めいしゅう、以下初代)先生により、1992年に創設されました。初代は長年音羽流(在大阪)に師事されましたが、同流家元:初代菊蔵氏の死去に伴い、歌舞伎役者:七代目尾上梅幸氏のお力添えを得て、故郷の徳島に、新しい流派を立てる決心をされたそうです。創流の際は、多くの音羽流同輩が初代を盛り立てました。なお、初代は家元就任を固辞して尾上梅幸氏に委ねられ、菊ノ上流は理事制を取ることとなりました。

ところが初代は2003年、肝臓がんのため急逝され、紆余曲折を経て、末妹の菊ノ上嘉脩(かしゅう)先生が、二代目鳴脩を襲名されることとなりました。翌2004年には、初代を偲ぶ追悼公演が、徳島にて盛大に行われ、家元を引き継がれた七代目尾上菊五郎氏も、ご家族と共に駆けつけて、舞を披露されました。

現在は二代目鳴脩先生が、茨城県土浦市のご自宅で指導にあたられる傍ら、徳島の稽古場にも、毎月足を運んでおられます。なお、家元は2012年、五代目尾上菊之助氏に引き継がれました。2014年4月には、初代の十三回忌を兼ねて、10余年ぶりとなる菊ノ上流・徳島公演が行われ、満員御礼となる盛況ぶりを呈しました。